Wars / Incidents

Locale

Person / Organization

Other Tags

戦争映画アーカイブス ー平和を考えるための映画集 /WAR FILMS FOR PEACEー

about this site

このサイトについて

『戦争映画アーカイブス ー平和を考えるための映画集 / WAR FILMS FOR PEACEー 』

昨年(2015年)は終戦70周年の年でした。
70年という節目、いろいろなTV特番や映画の上映があった中で、一つ顕在化してきた懸念点が。
それは、戦争を実際に体験した方々がいなくなってきたということ。

そのせいかどうかはわかりませんが、昨年夏のTVの戦後特集は、なにか「ぬるい」感じがしました。
20年前の戦後50周年のときは、自分がちょうど中学生という多感な時期だったせいもあるかもしれませんが、
戦争の悲惨さや残酷さが、もっと痛切に伝わってくるような、そういう雰囲気があったような気がしています。

2015年12月23日、82歳の誕生日を迎えられた天皇陛下も、記者会見でこのように仰っておられました。

「この1年を振り返ると,様々な面で先の戦争のことを考えて過ごした1年だったように思います。年々,戦争を知らない世代が増加していきますが,先の戦争のことを十分に知り,考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なことと思います。」 (出典:宮内庁HP

戦争を知らない世代は、どうやって先の戦争のことを知ればいいのか。
自分のことを振り返ってみると、多くのことを「映画」から学んだような気がしています。
中学生の頃に映画館で「シンドラーのリスト」を観たときの衝撃は、今でも忘れられません。

映画はもちろん、作りものです。
ノンフィクションの場合でもある程度の脚色はあるし、全てが史実であるわけではありません。
また立場によって解釈も変わってきます。一方から見れば解放のための戦争、もう一方から見れば侵略のための戦争。
反戦メッセージが明確な映画もあれば、戦争をする人間の愚かさを描いたもの、戦争の中でも尊厳を失わない人間の崇高さを描いたもの、兵士をヒーローとして讃えるものなど、そのテーマも様々です。
それでも、名作といわれるような映画の中に、戦争そのものを無条件で肯定するような作品は一つもありません。
今現在もこの世界から戦争はなくなってはいませんが、戦争を否定し、平和を望む気持ちが国や時代に関わらず普遍的なものであるということは、たくさんの映画が物語っていると思います。

内容が内容なだけに、見ていて楽しくなるようなサイトではないと思いますが、色々な視点の戦争映画を観ることで、少しでも平和について考えるきっかけになればと思い、このサイトを作りました。

何をもって「戦争映画」とするのか、はっきりとした定義はありません。
このサイトで紹介する映画の中にも、「これって戦争映画?」と思われそうな作品もいくつかあると思います。
サイトのスタンスとしては、たとえ実際の戦争のシーンがなくても、題材として戦争や平和について考えさせられる要素が含まれていれば、どんどん紹介していこうと思います。
例えば、ホロコーストを考えるときに、「ハンナ・アーレント」は欠かせない一本だと思っています。

このような感じで、あくまで個人で運営しているサイトなので、掲載している映画に偏りが出てしまうかと思います。
自分が知っている映画よりも、観たことのない、知らない映画の数の方が圧倒的に多いのは間違いありません。
この映画も紹介してほしい!などご意見あればこちらまでご一報いただけると嬉しいです。

最後になりましたが、本サイトへのレビューの転載をご快諾いただいた文芸ジャンキーパラダイスのカジポンさまに、心より御礼申し上げます。文芸ジャンキーパラダイスのトップに掲載されている下記のメッセージは、このサイトを作ろうと思ったきっかけの一つです。

『この世は芸術であふれ返っている!人間に他者への共感力があるからだ。芸術は人類が分かりあえる証拠!人間は国籍や文化が違っても、相違点より 共通点の方がはるかに多い。常にこれを忘れちゃいけない!他人と自分の中に“違うところ”を見るのが「戦争」、“同じところ”を見るのが「芸術」!』

このサイトがいつまで続くかわかりませんが、
未来のいつの日か、戦争がこの世界からなくなり、映画で語られるだけの過去のものになることを願って。

2016/2/22 管理人