緑はよみがえる TORNERANNO I PRATI / 2016 / Italy
STORY
1917年、冬。第一次世界大戦下のイタリア・アルプス、アジア―ゴ高原。雪の山中に、イタリア、オーストリア両軍ともに塹壕を掘り戦況は膠着していた。敵は姿を見せないが、その息づかいが聞こえるほど近くにひそんでいる。劣悪な環境の塹壕に押し込められた兵士たちは、いつ落ちてくるかもわからない砲弾に怯え、戦意も失い、家路につくことだけを願っていた。彼らの唯一の楽しみといえば、家族、恋人から送られてくる手紙だけだ。
そんな時、厳しい戦況を知らない平地の司令部が出した理不尽な命令を携え、少佐と少年の面影を残す若い中尉が前線へとやってくる。通信が敵に傍受されているため、新たな通信ケーブルを敷けというのだ。命令を受けた大尉は、「土地の起伏も考えず地図をなぞっただけの計画だ。この月明かりの下で外へ出れば、狙撃兵の餌食だ!」と強く抗議し、軍位を返上してしまう。後を任されたのは何の経験もない若い中尉だった。彼は、想像とは違う戦争の酷薄さと、無力感に打ちのめされながらも、母への手紙にこう綴る。「愛する母さん、一番難しいのは、人を赦すことですが、人が人を赦せなければ人間とは何なのでしょうか」と・・・。
そんな時、厳しい戦況を知らない平地の司令部が出した理不尽な命令を携え、少佐と少年の面影を残す若い中尉が前線へとやってくる。通信が敵に傍受されているため、新たな通信ケーブルを敷けというのだ。命令を受けた大尉は、「土地の起伏も考えず地図をなぞっただけの計画だ。この月明かりの下で外へ出れば、狙撃兵の餌食だ!」と強く抗議し、軍位を返上してしまう。後を任されたのは何の経験もない若い中尉だった。彼は、想像とは違う戦争の酷薄さと、無力感に打ちのめされながらも、母への手紙にこう綴る。「愛する母さん、一番難しいのは、人を赦すことですが、人が人を赦せなければ人間とは何なのでしょうか」と・・・。
A group of soldiers face the difficulty of war during one night at the Italian Front.
- 監督
- Ermanno Olmi
- 出演
- Claudio Santamaria, Camillo Grassi, Niccolò Senni, Andrea Di Maria