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男たちの大和/YAMATO / 2005 / Japan

男たちの大和/YAMATO

IMDb Rating:

6.6

STORY

彼らはただ、愛する人を、家族を、友を、祖国を、自らの命に代えて守りたかった……。太平洋戦争下の昭和19年10月、日本の劣勢挽回を計ってレイテ沖に出撃した世界最大最強の戦艦大和。この大和には数千の特別年少兵が乗組員として戦闘に参加、彼らの間に多くの死傷者を出した。翌年4月、大和は沖縄水上特攻の命を受けて再び出撃。米軍の猛攻下、壮絶極まりない最後の戦闘に挑んでいった。
 悲劇のシンボルとして日本人の記憶に刻まれ、永遠に語り継がれる<戦艦大和>。戦後60年記念作品として公開された本作は、豪華スタッフ&キャストの熱い映画魂が結集し、東映史上最大の総製作費25億円をかけたビッグプロジェクトとして製作。 from:amazon

On April, 6th 2005, in Makurazi, Kagoshima, Makiko Uchida seeks a boat in the local fishing cooperative to take her to the latitude N30, longitude L128, where the largest, heaviest and most...

監督
佐藤純彌
出演
反町隆史, 中村獅童, 鈴木京香, 松山ケンイチ, 蒼井優

REVIEW from 「文芸ジャンキーパラダイス」

約3千名の乗組員を乗せ、片道燃料で「水上特攻」をかけた大和の運命を描いた大作。撮影後、大和の生き残りの漁師・神尾を演じた仲代達矢(74才)は「どんな理由があろうと戦争は絶対に良くない。そのことを強く訴える為にも、先の戦争をもう一回検証する必要がある。それがこの映画の使命であり、僕らの世代の使命であると考えている」と語り、神尾の年少兵時代を演じた松山ケンイチは「皆、誰かを守りたいと思って戦争へ行き、殺し合いになり、その結果憎しみや負の感情だけが生まれてしまう。純粋で綺麗な人間の心が利用されながら戦争は拡大してゆく。それこそが戦争の本当の悲惨さではないでしょうか」と語った。
この映画は軍指導部や将校の視点で戦争を描くことよりも、最前線の年少兵や下士官の視点から戦争を描くことに重点が置かれていた。そして、内臓をえぐるような凄絶な戦闘描写は、戦争とはヒーローが活躍するカッコイイものではなく、血だまりの中でのたうつ酷いものと訴えてくる。
映画の完成記者会見の席で「愛する者を守る為に死ねるか?」と聞かれた中村獅童、反町隆史ら若手俳優は「家族を守る為に、愛する者の為に戦場に向かう」と答えた。これを横で聞いた佐藤純彌(じゅんや)監督は次の様にさとした「違います。本当に愛するものを守りたいなら“戦争をしない”ことです。戦争をしない為にはどうすればいいのか、その為にいま何をすべきか考えて下さい。この映画が今後の日本を考える上でのきっかけになれば」。僕は監督の信念を知り深く胸を打たれた。
from : 炎のド名作邦画ベスト333
*本レビューは、「文芸ジャンキーパラダイス」管理人様の許可を得て転載しております。
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