ホテル・ルワンダ HOTEL RWANDA / 2004 / UK, USA, Italy, South Africa, Canada
STORY
1994年、ルワンダ。この国では長年、フツ族とツチ族が敵対しあっていたが、大統領の暗殺を機に、フツ族民兵によるツチ族の虐殺が始まった。高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポールはフツ族だが妻のタチアナはツチ族だった。自分の家族と隣人たちを救うため兵士たちと取引をしたポールはどうにか事なきを得たが、全員ミル・コリンに閉じ込められてしまう。しかし、国連兵士がガードしている海外資本のミル・コリンにはさすがの民兵たちも手が出せなかったため、しだいに助けを求める人々が集まり、難民キャンプのような様相を見せ始めていた。やがてこの状況を収めるはずの国連軍が到着するが、ルワンダ人を助けるのではなく、外国人を国外避難させるのが目的でしかなかった。世界から見捨てられたことを知ったポールは、自ら人々を守ることを決意し、長年ホテルマンとして培った人脈、情報、話術を武器に奮闘しはじめる-。
The true story of Paul Rusesabagina, a hotel manager who housed over a thousand Tutsi refugees during their struggle against the Hutu militia in Rwanda.
- 監督
- Terry George
- 出演
- Xolani Mali, Don Cheadle, Desmond Dube, Hakeem Kae-Kazim
REVIEW from 「文芸ジャンキーパラダイス」
1994年に「3ヶ月で100万人」が大虐殺されたアフリカ・ルワンダ。その悪夢の中で「正気になれ!」と訴え続け、多くの人命を救った一人の市民の物語。言語を絶するほど悲惨な状況なのに、欧米の政府は“石油も資源もない”ルワンダを見捨て、蛮行を野放しにした事実を描いている。主人公に対して国連軍の隊長が言った「欧米の白人にとって、あなた方はニガーですらない。アフリカ人なのだ」が胸に突き刺さった。“ニガー”は差別されていても欧米社会の住民であり、アフリカ人はそれよりもっと下だと言うのだ。カメラマンは自分が撮った虐殺映像がTVで配信されても「世界の人々はこれを見て“怖いね”と言うだけでディナーを続けるだろう」と吐き捨てた。主演のドン・チードルの演技は誠実さが溢れており、彼が語る言葉、行動、何もかもが心に響いた。必見!from : 史上最強の超名作洋画ベスト1000
*本レビューは、「文芸ジャンキーパラダイス」管理人様の許可を得て転載しております。